日本における転換契約

シュプリンガーネイチャー・ジャパンでは2023年1月、研究大学コンソーシアム(RUC)のメンバーを中心とするパイロット転換契約を開始しました。また、2024年1月より、パイロット転換契約に参加されていない機関を対象とした転換契約であるJ-SPRINTA (Japan Springer Research Institute Transformative Agreement、ジェイ・スプリンタ)を開始しました。

この2つの転換契約により、2024年は、年間約1,900報の論文がオープンアクセスで出版されることになり、日本のオープンサイエンスをさらに拡大させる大きな推進力となることが期待されます。

転換契約における著者のメリットや出版時のワークフロー、オープンリサーチに関わる各種白書など、基本的な情報については右記の電子パンフレットをご覧ください。

図書館および承認担当者様向けのご案内へ

パイロット転換契約

責任著者がパイロット転換契約の参加機関(21大学)に所属されている場合、パイロット転換契約の対象ジャーナルリストに含まれるハイブリッドジャーナルにおいて、オープンアクセス出版費用の援助*を受けることができます。

Springer、Palgrave Macmillan、AdisおよびAcademic Journals on nature.comの対象ジャーナルから本転換契約でオープンアクセス出版された論文は、無料で閲覧、利用、再利用することができます。本契約は2025年12月31日まで有効です。

* 所属機関において参加資格の審査および承認が必要です。詳しくは、「著者向けガイド詳細版」をご参照ください。

プレスリリース

参加機関(五十音順)

  • 大阪大学
  • 神戸大学
  • 東京都立大学
  • 福井大学
  • 岡山大学
  • 信州大学
  • 東京理科大学
  • 横浜国立大学
  • 鹿児島大学
  • 千葉大学
  • 東北大学
  • 早稲田大学
  • 金沢大学
  • 東海国立大学機構
  • 豊橋技術科学大学
  • 九州工業大学
  • 東京工業大学
  • 名古屋工業大学
  • 京都大学
  • 東京大学
  • 広島大学

J-SPRINTA (Japan Springer Research Institute Transformative Agreement)

責任著者がJ-SRPINTAの参加機関(13機関)に所属されている場合、J-SPRINTAの対象ジャーナルリストに含まれるハイブリッドジャーナルにおいて、オープンアクセス出版費用の援助*を受けることができます。 

Springer、Palgrave Macmillan、AdisおよびAcademic Journals on nature.comの対象ジャーナルから本転換契約でオープンアクセス出版された論文は、無料で閲覧、利用、再利用することができます。本契約は2026年12月31日まで有効です。

* 所属機関において参加資格の審査および承認が必要です。詳しくは、「著者向けガイド詳細版」をご参照ください。

参加機関(五十音順)

  • 秋田大学
  • 千葉工業大学
  • 一橋大学
  • 山梨大学
  • 大分大学
  • 東京医科大学
  • 福島大学
  • 立命館大学
  • 沖縄科学技術大学院大学
  • 東京都市大学
  • 宮崎大学
  • 埼玉医科大学
  • 東北医科薬科大学
  • 明治大学

お知らせ:2024年契約におけるOA出版論文枠の上限に達した参加機関について

現在、本契約における2024年分のオープンアクセス出版論文枠の上限に達した参加機関は以下の通りです。以下の機関に所属する著者の方は、引き続きオープンチョイスを通して、オープンアクセスでの出版をご選択いただけますが、2025年1月にオープンアクセス出版論文枠が再び提供されるまでは、本契約によるオープンアクセス出版費用はカバーされません。詳細については、所属機関のご担当者にお問い合わせください。

  • 一橋大学
  • 大分大学
  • 秋田大学

オープンアクセスで出版していただくためには、ジャーナルごとに定められたAPC(論文掲載料)をお支払いいただく必要があります。APCの資金源などに関する情報については、ファンディング&サポートサービスのページをご覧ください。詳しくは、oa.verification@springernature.com、または、所属機関のご担当者までお問い合わせください。

さらに詳しく

転換契約に参加している機関に所属する著者の皆様は、オープンアクセスのオプションを提供するSpringer、Adis、Palgrave MacmillanおよびAcademic journals on nature.com のハイブリッドジャーナルに、所属機関の支援を受けてオープンアクセスで論文を公開することができます。

転換契約における著者のメリットや出版時のワークフロー、オープンリサーチにかかる各種白書まで、基本的な情報は上部の電子パンフレットにまとめています。

オープンアクセスに関する基本的な情報については、よくある質問用語集もご用意しています。あわせてご覧ください。

対象ジャーナルから出版をお考えの方へ

著者向けガイド詳細版

ケーススタディ

2023年1月に始まった日本におけるパイロット転換契約を取り上げ、その初年度での成果について紹介します。2023年のJapan Open Science Summit (JOSS)においてシュプリンガーネイチャーが発表した内容をベースとし、一部データを更新のうえ、さらに新たな情報を追加しています。

また、当転換契約のもとで論文をOA出版された以下の著者の方々にもインタビューを行い、その一問一答を掲載しました。

よくある質問

どのような人がcorresponding authorになるのですか?

Corresponding authorは、原稿の修正・校正、修正原稿の再投稿、原稿の受理に至るまで、出版プロセスにおいて原稿およびこれらのやりとりを行う著者と定義されています。

Corresponding authorは、補足資料を含む原稿の出版に関するすべての事柄について、共著者全員を代表して行動する権限を有します。また、投稿、査読、出版の各過程において、共著者からの合意を得ること、および共著者に原稿の状況を知らせる責任があります。

さらに、corresponding authorは、論文発表後の問い合わせの窓口となります。

自分の論文が転換契約の対象であることを確認するにはどうしたらよいですか?

投稿の際には、以下の認証方法のうち、少なくとも1つが適用されます。1. 機関名の一致、2. Eメールアドレスのドメイン、3. 位置情報

Methods of recognition

また、論文が受理されると、所属機関名を記入するよう促されます。

自分の論文が転換契約の対象として承認されたかどうかは、どのようにして知ることができますか?

所属機関の承認管理者が、あなたの所属機関、論文の種類、ジャーナル名に基づいて、転換契約でのOA出版の対象に含まれるかどうか判断します。

管理者がこのプロセスを終えると、あなたにメールで通知が送られ、論文は出版へと進みます。

どのような論文が転換契約の対象となるのでしょうか?

  • Original Paper(原著論文):通常、新しい研究結果を提示する標準的な論文。この論文タイプで出版された論文は、Original Research、Original Article、Original Paper、Research Paperと呼ばれることもある。
  • Review Paper(レビュー論文):標準的な論文で、既に発表された結果を解説したもの。
  • Brief Communication(ブリーフコミュニケーション):標準的な論文と同じ構造を持つ、迅速な出版を目的に投稿される短い論文。
  • Continuing Education(継続教育): 継続教育の一環を成す論文(通常、医学分野)。

もし、私の論文が転換契約の対象外だったら?

論文掲載料(APC)のための資金を見つける方法はまだたくさんあります。オープンアクセス資金調達に関するページで、所属している学会や研究助成機関がOA資金を提供しているかどうかを確認してください。

詳しい情報はどこに問い合わせればいいですか?

論文のオープンアクセス出版の手続きに際し、さらにサポートが必要な場合は、oa.verification@springernature.com までご連絡ください。所属機関の問い合わせ先などについては、ページ右上の「参加機関一覧および連絡先」をご参照ください。