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[プレスリリース] 世界をけん引するプロトコル出版社であるシュプリンガー・ネイチャー、オープンリサーチに対する理解を深めるためprotocols.ioと提携

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1年間のパイロットプロジェクトを通じ、研究者のワークフローにおける基本的な手法と実践法に対する理解を深めるため、研究室での実験におけるプロトコル利用の道を開拓

ロンドン|ニューヨーク|バークレー 2021年9月21日

オープンサイエンスにおける再現性を確保するためには、プロトコルとメソッドに簡単かつオープンにアクセスできるようにする必要があります。欧州委員会が実施したPWCの調査によると、既存の研究またはネガティブな結果を認知していなかったために生じた研究の重複により、欧州のみで最大260億ユーロのコストが発生しているとみられます。したがって、研究結果を正しく再現し、研究に要する時間と資金を節約するためには、実験のメソッドとプロトコルに関する詳細な情報にアクセスし、その利用を効果的にサポートすることが極めて重要となります。

世界最大級のプロトコル出版社であるシュプリンガー・ネイチャーは、研究者によるプロトコルの使用方法に対する理解を深めるため、オープンアクセス(OA)プロトコル・メソッドレポジトリーであるprotocols.ioと協力して、パイロット(試験的運用)プロジェクトを立ち上げています。同パイロットでは、オープンプロトコルとオープンサイエンスにおける幅広い経験を活かし、プロトコルを容易に発見したり、実験に(再)利用したりする方法を改善することで、研究者への支援を強化し、オープンサイエンスとオープンリサーチをさらに推進する方法を探ります。シュプリンガー・ネイチャーは、プロトコルに関する長い歴史を有しており、1983年には、最も長く運用されているメソッド・プロトコルシリーズ(Methods in Molecular Biology)を刊行し、2010年には「Nature Protocol Exchange」を開発するとともに、「SpringerProtocols」を通じ、生物医学分野とライフサイエンス分野における63,000件のプロトコルとメソッドを網羅した2,000冊以上の書籍で構成される世界最大のコレクションを出版しています。

Springer Nature Experiments のDirector of Product Management であるRobin Padilla(ロビン・パディラ) Ph.D.は、次のように述べています。

「本パイロットプロジェクトは、出版を通じたプロトコル開発における当社のレガシーを利用することにより、研究室において変化し続ける研究者のワークフローとニーズ、実践についてより理解を深め、支援するための必然的なステップであるといえます。本プロジェクトは、オープン・イノベーションとコラボレーションを実現するための機会となります。また、文書化の品質を高める新たなフォーマットと手法を模索する方法に直接影響を与えることで、オープンリサーチとデジタルリサーチを成功させ、持続可能なものにするという共通の目標をさらに推進することとなります」

シュプリンガー・ネイチャーでは、本パイロットの一環として、SpringerProtocolsのOAプロトコルをprotocols.ioプラットフォームと共有します。protocols.ioプラットフォームでは、ラボタイマーやフォーキング(元のプロトコルをテンプレートとして使用し、利用者独自のバージョンに調整するプロセス)など、protocols.ioの機能を通じてプロトコルを再フォーマットし、強化します。protocols.ioにプロトコルを登録することにより、より多くのグローバルな研究者グループがプロトコルをダイナミックに実行し、独自のバージョンを作成することが可能になります。それにより、研究プロセスが発展する経緯が、機器、実践法、リソースの変化とともに、より多くのデータとして蓄積され知見を得ることができます。

同パイロット全体を通じて利用状況を分析し、利用者からのフィードバックを収集することにより、研究者のメソッドと利用状況、ワークフローのニーズに対する理解を深めることができます。

protocols.ioのCEO であり、共同創設者であるLenny Teytelman氏は、次のように述べています。

「シュプリンガー・ネイチャーと協力し、ともに革新的なプロジェクトを手がけることをとても嬉しく思います。数々の書籍から取得した質の高いメソッドをprotocols.ioに導入することにより、研究コミュニティーを支援し、そのメソッドに関する議論や改正、最適化、再利用を促します。特に世界的なパンデミックにより、迅速なオープンサイエンスの重要性が浮き彫りになっている状況をふまえると、今回の提携は、ダイナミックかつインタラクティブなプロトコルへのアクセスを増やし、科学者とその研究に利益をもたらすことになると期待しています」

今回の提携は、シュプリンガー・ネイチャーがResearchGateFigshareなどと取り組んでいるほかの提携や取り組みと同様に、科学コミュニケーションやコンテンツ共有のイノベーションを推進する支援であり、オープンサイエンスへの対応を強化するという目的を補完するものとなります。

備考

プロトコルは、protocols.ioのプラットフォームからご覧いただけます。

リンク

The Source - Protocols in practice  - Ruth E. Timme, Ph.D. Research Microbiologist:今回のパートナーシップ以前にシュプリンガー・ネイチャーでOAのチャプターをprotocols.ioに公開した著者。

Springer Nature Experimentsについて

Springer Nature Experimentsは、ライフサイエンス・バイオメディカル研究者に必要なプロトコルとメソッドを網羅。ネイチャー・ポートフォリオとシュプリンガーが提供する下記の製品を含んでいます。

  • Nature Methods:オリジナルの最先端研究や、既存の研究テクニックを大幅に改善したメソッドを提供
  • Nature Protocols:影響力の強い研究論文で使用された最新プロトコルを提供
  • SpringerProtocols:トピックごとに多数のプロトコルを提供する実験プロトコルのデータベース
  • Nature Reviews Methods Primers:方法や技術の包括的な概要を読者に提供する「Primer」と呼ばれる特別な形式の論文を提供

詳細は、Springer Nature Experimentsをご覧ください。

シュプリンガー・ネイチャーについて

シュプリンガー・ネイチャーは、175年以上にわたり、研究コミュニティー全体へ最良のサービスを提供することによって発見の進展に貢献してきました。研究者が新しいアイデアを公開することを支援するとともに、公開するすべての研究が重要で着実であり、客観的な精査にも耐え、関心を持つすべての読者にもっとも良いフォーマットで届き、発見、アクセス、使用、再利用、および共有されるようにします。私たちは、テクノロジーやデータの革新を通じて図書館員や研究機関をサポートし、学会に出版を支援するための優良サービスを提供します。

学術出版社として、シュプリンガー・ネイチャーは、シュプリンガー(Springer)、ネイチャー・ポートフォリオ(Nature Portfolio)、BMC、パルグレイブ・マクミラン(Palgrave Macmillan)、サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)などの信頼されたブランドを有しています。詳しい情報は、springernature.com をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。

protocols.ioについて

protocols.ioは、科学に関するコミュニケーションと知識の迅速な共有を推進するものとして、遺伝学者であるLenny Teytelman、ならびにコンピュータ科学者であるAlexei StoliartchoukとIrinia Makkaveevaが2012年に考案したものです。学界や産業界の研究者は、protocols.ioプラットフォームを通じ、研究に関する最新のメソッドに関する詳細な情報を記録し、共有することができます。詳細は、protocols.ioのウェブサイトをご覧ください。

本件に関するお問い合わせ

宮﨑 亜矢子

シュプリンガー・ネイチャー

コーポレート・アフェアーズ

Tel: +81 (0)3 4533 8204

E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com

※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。

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