[プレスリリース] In Reviewがより幅広く展開されることで、より多くのシュプリンガー・ネイチャーの著者が早期共有のためのサポートを受けられるようになります。

Springer Nature logo

ネイチャー・リサーチの著者は、統合型プレプリント共有サービス「In Review」を無料で受けられるようになります。

ロンドン|ハイデルベルク 2020年6月15日

In Review(イン・レビュー)は、ジャーナルへの投稿と査読プロセスに、早期共有と透明性の高い査読(ピアレビュー)を統合した革新的なサービスです。このたび、Nature Communications およびNature Biomedical Engineering の2誌に一次研究論文を投稿する著者が、In Reviewを利用できるようになりました。本日より、これら2誌に投稿する著者は、In Reviewを利用することで、早期共有のメリットを実感できるようになります。

著者は、これら2誌に投稿する際、In Reviewに対応している他のシュプリンガー・ネイチャーのジャーナルと同様に、統合型サービスへの同意(オプトイン)を求められます。同意することで、著者の方々は、査読中の原稿を簡単に引用・共有できるだけなく、査読の進捗状況がプライベートなダッシュボード上において、リアルタイムで更新されるため、これを把握できるようになります。査読後に論文が却下(リジェクト)された場合には、インプリントおよび査読状況に関する情報は全て削除されますが、プレプリント*はプラットフォームでその後も引き続き利用することができます。

Nature Communications がプレプリントを可視化するために2017年に導入した「Under Consideration(アンダー・コンシダレーション)」は、段階的に廃止されます。Nature Communications の対象範囲が学際的であることを鑑みると、In Reviewは、投稿時にプレプリントとして自身の研究を自動的に共有する機会を提供することで、著者に対してより良いサポートを提供します。In Reviewは、ジャーナルの査読システムとの統合によって、追加機能を提供し、著者の原稿の査読における進捗状況の透明性をより高いものにします。

シュプリンガー・ネイチャーのChief Journals Officer、Alison Mitchell(アリソン・ミッチェル)は、次のように述べています。

「シュプリンガー・ネイチャーは、世界中の著者から年間100万件以上の投稿原稿を受領しており、幅広い分野にわたって30万を超える論文を出版しています。私たちは、研究者がドラフト原稿を改善するのを支援することで、研究コミュニティーのニーズを支援したいと考えており、原稿の早期共有がそれを実現するための重要な方法であると考えています」

「私たちは、これまでに成長してきたコミュニティー主導の多くのプラットフォームをサポートしてきた一方で、Research Squareの学際的なプラットフォームは、学術分野に関係なく、全てのシュプリンガー・ネイチャーの著者に、プレプリントとして研究を共有するための道筋を提供します。私は、このサービスが、透明性とオープン性に焦点を合わせ、その伝統を受け継いで、Nature Communications において利用できるようになったことを嬉しく思います。そして、今後数か月以内に、一次研究論文を出版している全てのネイチャー・リサーチ・ジャーナルで利用できるようになることを楽しみにしています」

Nature Communications の編集長、Elisa de Ranieri(エリサ・デ・ラニエリ)は、次のように述べています。

Nature Communications は、In Reviewを用いて、プレプリント共有サービスによって著者をサポートすることで、早期共有と早期発見への取り組みを構築することができます。さらに、In Reviewが著者に提供する透明性は、査読を透明性のあるものにするというNature Communications の取り組みに基づいています」

「このような方法で著者をサポートできることで、研究成果の優先順位の確立、資金調達やその他の申請における進捗の証拠としてのプレプリントの引用、コミュニティーの意見を通じた研究の改善、認知度の向上、早期引用など、著者はプレプリントの多くのメリットを得ることができます。ただし、著者がプレプリントを別のプラットフォームに投稿したい場合は、私たちはもちろんこれをサポートします」

シュプリンガー・ネイチャーは、早期共有を強力に支援してきており、著者に初期段階の原稿をプレプリントとして投稿することを積極的に奨励しています。2018年には、In Reviewという革新的な新しいサービスを立ち上げました。In Reviewは、早期共有と透明性向上をジャーナル投稿プロセスに統合しました。In Reviewは、シュプリンガー・ネイチャーが出資しているResearch Squareがシュプリンガー・ネイチャーと共同で開発したものであり、現在、シュプリンガー・ネイチャーの288のジャーナルに投稿する著者が利用することができます。

*プレプリント:ジャーナルで正式な査読を行う前の著者の研究論文の原稿であり、主に公開サーバーに投稿される。

リンク

ネイチャー・リサーチについて

ネイチャー・リサーチは、生命科学・物理学・化学・応用科学など多岐にわたる分野で高品質のジャーナル、オンラインデータベース、研究者を対象としたサービスなど、科学界への貢献を目的としたサービスから成るポートフォリオを提供しています。

1869年創刊のNature は、世界有数の週刊の国際科学雑誌です。さらに、ネイチャー・リサーチ、定期購読用のさまざまなNature ブランドのジャーナルをはじめ、さらには、オープンアクセスの主要な学際的ジャーナルであるNature Communications Scientific Reports などのオープンアクセスジャーナル、研究機関と学会の協力によるNature Partner Journalsも出版しています。

オンラインのnature.comには、1カ月当たり900万人を超えるユーザーが訪れ、Nature のニュース記事やコメント記事、そしてNature Careersなどの科学求人サイトにアクセスしています。また、ネイチャー・リサーチは、オンラインおよび対面によるトレーニングや専門家による英文校正サービスなど、さまざまな研究者支援サービスも提供しています。

詳しい情報については、nature.comをご覧いただき、@nresearchnewsのフォローをお願いいたします。ネイチャー・リサーチはシュプリンガー・ネイチャーの一部です。

シュプリンガー・ネイチャーについて

シュプリンガー・ネイチャーは、175年以上にわたり、研究コミュニティ全体へ最良のサービスを提供することによって発見の進展に貢献してきました。研究者が新しいアイデアを公開することを支援するとともに、公開するすべての研究が重要で着実であり、客観的な精査にも耐え、関心を持つすべての読者にもっとも良いフォーマットで届き、発見、アクセス、使用、再利用、および共有されるようにします。私たちは、テクノロジーやデータの革新を通じて図書館員や研究機関をサポートし、学会に出版を支援するための優良サービスを提供します。

学術出版社として、シュプリンガー・ネイチャーは、シュプリンガー、ネイチャー・リサーチ、BMC、Palgrave Macmillan、Scientific Americanなどの信頼されたブランドを有しています。詳しい情報は、springernature.com/group をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。

本件に関するお問い合わせ

宮﨑 亜矢子

シュプリンガー・ネイチャー

コミュニケーションズ

Tel: +81 (0)3 4533 8204

E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com

※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。

英語プレスリリース

英語プレスリリース(一覧)

最新のニュース一覧へ